内科的めまい
①
めまいの診断で大切なことは脳梗塞や小脳出血などの脳が原因のめまいか、それ以外が原因のめまいかという点です。脳梗塞や小脳出血などの脳血管障害によるめまいは全めまい患者さんのおよそ5%程度と言われています。実際にはそう多くはありません。
以下の症状は耳からのめまいでは決して起こりません。
- 意識障害(ぼんやりする、覚えていない:比較的長い時間)
- 歩行障害(うまく歩けない)
- 感覚障害(顔面の感覚異常や手足の感覚異常など)
- 運動障害(手足が動かしにくい)
- 激しい頭痛
- 構音障害(しゃべることができない)
- 嚥下障害(のみこめない)
- 複視(物が二つに見える)
このような症状を伴うときは緊急を要することがありますのですぐに脳神経内科や脳神経外科を受診してください。
②
次にめまいに伴う失神があるかないかが大切です。失神とは一般的に短い一過性の意識障害のことを言います。失神を伴うふらつきは、わかりやすく言いますと立ちくらみの仲間です。
立ちくらみは脳の一時的な血流不足で起こります。(原因として低血圧、不整脈、心疾患、貧血、消化管出血、高血圧の薬などによる薬剤性など)
このような失神を伴う場合は内科の受診が必要です。
③
自律神経のバランスのくずれやストレスでもふらつきを感じる場合もあります